三角点名  阿波山(アバヤマ) 山名  阿波山
所在地  津山市(阿波)阿波字阿波山
コード  TR45234705601 標高  888.02m
埋標日  平成11年8月31日 方位  正常 地上部  5cm
概  況  阿波の3 滝「大滝」「白髪滝」「布滝」を巡った後、県道118号線を北上し、鱒返しの橋を渡って20m先を左に入る。地図上は県道117号線となっているが、幅員が狭く、対向車が来たらどうしようかと心配しながら進む。約3km進むとコンクリート舗装が終り、右にお夏の墓がある墓地。恋仲の木地師への想いを胸に深い淵に身を投げた悲話を思い出し、しばし黙祷。更に約300m進み、車回しの出来る空地に駐車。
 ここからは気を引き締めて荒れた県道敷(未舗装で路面は洗われ、路肩崩れや倒木も多し)をヒタスラ登っていく。まだ濁っているイノシシのヌタ場の脇を通りながら、凡そ30分で道は行き止まり、どうやら県境らしい。
 方位を確認して東の斜面に取り付き、30m程コヤブをこぐとやや開けたところに出る。背丈を越えるネマガリダケやカヤの中から三角点標示杭を発見。周りを整理して金属標を確認。その最中、蜂に刺され慌てて身を伏せ、防戦に努めながら標識をカメラに収める。無論展望は利かない。(登り:約30分)
 尾根に出て、【マッコウ:三原山(A倉見)】へのルートを探る予定であったが、蜂の攻撃を受け、ホウホウの体で往路を引き返す(H22.07.31) 
<おなつ伝説> (出典:「阿波村史」要旨 平成5年9月 阿波村発行)
 江戸時代中期、「おなつ」という木地師の娘がいた。おなつはとても美しく可愛かったので、殿様の側室に差し出すように云われ、それを逃れて以前から相愛の木地師の若者のところにやってきたが、若者は殿様の怒りにふれるのを恐れて独りで他所に行ってしまった。おなつはいくら待っても若者が帰ってこないので、悲しみのあまり近くの渕に身を投げてしまったという。(相手は大庄屋であったり
年に一度、京から来る若者だったとの説もある)
 おなつの墓は、墓石の上にお地蔵様を置くという立派なもので、お地蔵様の首を抱いて寝るとおなつのような美しい子が生まれるとか、美しい嫁が来ると云いう噂を信じて誰かが持ち去らしく、今は無くなっている。



背丈を越すネマガリタケの中で発見

杉が成長し、展望無し

↑お夏の墓のある墓地(木地師サミットの標柱あり)



お夏の墓  ⇒
綺麗なお花が供えられていたが
頭部が無く、なんとも可愛そう!
「融峰妙圓信女」
「明和元年申天」
「七月廿七日」

鱒返しの橋

鱒返しの滝