神社名 徳民於賀神社       (岡山県神社庁加盟
鎮座地 笠岡市富岡           


製作年 文化 7 (1810)
製作者 不詳
大きさ 67×37×75
備 考  国道2号線を北に入った山裾に鎮座する神社。狛犬は石段
を登ったところに据えられており、富岡干拓地を見守っている
よう。花崗岩で造られているので円錐形の角がシッカリと残っ
ている。丸顔で、上向きの耳もほほえましい。まるで、干拓の
人柱となった娘「お七」のようにも見える。

   

              

 神社に関する伝承     (「岡山の伝説」 岡山文庫 bQ3)
 今から350年ほど前まで、富岡のあたりは遠浅の海であった。そこで、藩の財政を
強化するため、海を埋め立てて田を造ることになった。しかし、工事は難航し、堤防は
何度も壊れ、遂に人柱を立てることになった。誰にするか相談しているところに、神島
天神へ参詣する父娘が通りかかった。村人はその娘に人柱になってくれるよう必死に
頼んだ。娘の名はお七と言った。お七が人柱になってから、工事は見る見るうちに捗
かどり、壊れていた堤防は波を寄せ付けなくなった。村人達はお七の霊を七面様とし
て、干拓地の見える丘に祀った。毎年、秋の稔りには、お七の霊を慰め、感謝するた
め、盛大なお祭り行うようになったという。