神社名  鯉喰神社             (岡山県神社庁加盟
鎮座地  倉敷市矢部


製作年  明治34(1901) 【台座】
製作者  不詳
大きさ  78×52×105
備 考  県道清音真金線の南の旧吉備路沿いに鎮座する神社。鳥居の前で備前焼狛犬:宮獅子が迎えてくれる。後脚を大きく広げ、その間に前脚を踏ん張っていて力強く、精悍に造られており、さぞや名工の作と思われるが、残念ながら作者の銘や製作年はない。阿吽は通例のとおり、向かって右に阿像、左に吽像が据えられているが、いずれも、やや本殿の方(奥)を向いているのが気にかかる。これも神社の由緒に関係があるのかな?

   
                  2015.12.28盗まれる
    神社に関する伝承     (岡山文庫193 「岡山の氏神様」)  
 吉備地方を平定するため中山に陣をしいた吉備津彦命は、鬼ノ城に住んでいた温羅(ウラ)と合戦。命が一度に2本の矢を射ると1本は空中で温羅の矢と喰いあって地に落ちたが、1本は温羅の左目に命中した。温羅は自分の目から流れる血で真っ赤になった血吸川に鯉となって逃げ込んだが、命はたちまち鵜に変身して噛みつき、温羅を捕らえた。その場所に鯉喰神社を建てたという。

               

  2016.1.26付け山陽新聞に「備前焼狛犬7件窃盗」の報道があり、その1つである当神社に、お見舞いを兼ねて参拝する。
 集落の中の神社でこうした事件が発生するとは、とても常識では考えられない。とんでもない罰当たりが居るものだ!
 残された狛犬さんも、台座から剥がされるときに大怪我をしたらしく痛々しい。(それで犯人は盗むのを諦めたのかも?)「淋しいだろうが頑張ってネ」とエールを送って再訪を約す。

私も怪我しています!

相方が居なくなって淋しいそう
  主が居なくなった台座

  <H28.05.05>
 盗まれた狛犬は、それぞれ元の神社に戻されたとのことで、帰還祝いに訪れたところ、阿像だけでなく吽像の姿もなく、一瞬「どうなっているの!」とビックリ。もしかして拝殿の中にでも?と思って参道を進むと、随神門前の小屋の中に阿吽とも安置されており、目下静養中のようだ。狛犬さんの元気な姿を見て安心して本殿に参拝し、元の台座の上に戻ってくる日を待つことにした。
 
 阿像だけでなく、吽像もいなくなった台座
 どうなっているの?
    
 阿吽とも目下静養中  *クリックで大

 <H28.06.06>
 田植えの時期を迎え、五穀豊穣を願って参拝したところ、狛犬さんも社頭にお出ましになっていた。これで一安心、頑張ってください! 
寂しかったわ! *
やっと揃ったね *
無事に戻ってきました! *
足の傷は治して貰いました *
 
サアー頑張ろう! *
 
お帰りなさい!! *