神社名 御崎神社【富八幡】   (岡山県神社庁加盟) 
鎮座地 倉敷市玉島富         


製作年 文化 13(1816)
製作者 尾道 友八
大きさ 50×28×58
備  考  県道倉敷成羽線沿いの山頂にある神社。漁師与太郎伝説に興味をひかれるが、狛犬もなかなかユニーク。丸顎で四角い尻尾が特徴。少し肥満体が気になるところ。


   

*クリックで大
 
  

 神社に関する伝承       ( 「縁起書」 )
 昔、富の湊に沖元屋与太郎と言う者がいて、乙島の沖で漁師をして暮していた。
ある日、御崎という出島の前で漁をしていたところ、魚があまりに沢山捕れるので
時の経つのも忘れてしまった。気が付くと潮が曳いて湊に帰ることができず、その
まま潮の満ちてくるのを待っていた。陽の沈もうとする頃、泥土の中で光っている
ものを見つけ拾って洗ってみると御神体であった。そこで、御崎岩上に移し、乾か
していると潮が満ちてきたので湊へ帰っていった。その時、湊にいた者は、沖の方
から数千の灯りが星のごとく煌めきながら近づいてくるので、何ごとかあらんと上
を下への大騒ぎとなった。舟が近づいてよく見ると、舟はたった1艘で、しかも与太
郎の舟だったので人々は驚いた。それからは、霊験あらたかと言うことで、近郷近
在の人々の参拝が引きも切らず、供物も山積になった。そこで与太郎は、これほ
ど尊い御神体ならば独占することは畏れ多いとして氏神様へ移した。その後、普
請も成就し、御崎宮として崇めることとなった。